昨日のニュースで、上方落語界の爆笑王こと桂雀々さんが亡くなったことを取り上げました。
桂雀々さんの死因は、肝不全と報道されましたが、その肝不全に至るきっかけとなった病気は糖尿病ということでした。
糖尿病は、現代社会において非常に一般的かつ深刻な疾患の一つです。
厚生労働省による調査では、日本における糖尿病及び、その可能性がある成人の割合は約1,000万人に達するとされています。
この記事では、糖尿病の主な症状やその怖さ、そして疾患管理の重要性について解説します。
糖尿病がどのように発症し、身体に影響を与えるのかを正しく理解することは、早期発見や予防につながる重要な鍵となります。
1. 糖尿病とは

糖尿病とは、血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が慢性的に高くなる状態を指します。
主な原因は、膵臓で分泌されるインスリンというホルモンが十分に作用しないことです。
インスリンは血糖値を調整する役割を担っており、その働きが不足することで、血液中の糖がうまく利用されず高血糖状態が続きます。
糖尿病には主に以下の2つのタイプがあります:
- 1型糖尿病:自己免疫反応によって膵臓のインスリン産生細胞が破壊され、インスリンがほとんど分泌されないタイプ。若年層に多い。
- 2型糖尿病:インスリンの分泌量が減少したり、インスリンが効きにくくなる(インスリン抵抗性)ことで発症するタイプ。生活習慣が深く関係しており、中高年に多い。
タイプとして圧倒的に多いのは2型で、現在では生活習慣病という言われ方をする病気の一つとなっています。
その割合は1型:2型でだいたい1:9程となっており、1型はかなり珍しい型と言えます。
2. 糖尿病の主な症状
糖尿病は初期段階では目立った症状が現れにくいため、「サイレントキラー」とも呼ばれます。
しかし、病気が進行すると、以下のような症状が徐々に現れてきます。
2.1. 多尿・頻尿
血液中に過剰な糖が存在すると、腎臓が余分な糖を尿として排出しようとします。その結果、尿量が増え、頻繁にトイレに行きたくなります。
2.2. 異常な喉の渇き
多尿により体内の水分が失われるため、異常なまでの喉の渇きを感じることがあります。
口の中が常に乾くことにより、水を多くのみ前述の尿量が増える要因ともなります。
また、口が乾き唾液の分泌が少なくなることで免疫力が落ち、風邪などを引きやすくなったり、虫歯が多く発生することがあります。
2.3. 体重減少
インスリン不足で糖がエネルギー源として利用されないため、身体は代わりに脂肪や筋肉を分解してエネルギーを確保しようとします。その結果、急激に体重が減少することがあります。
尋常ではなく食べているのに、体重が一向に増えない、むしろ痩せていくという症状がでている場合は症状が進行している可能性が高くなってきます。
2.4. 疲労感・倦怠感
エネルギーが十分に供給されないため、慢性的な疲労感や倦怠感が生じます。
疲労感はかなりのもので、進行すると日常生活にすら支障をきたすものとなります。
2.5. 視力の低下
高血糖は眼の毛細血管にも影響を及ぼし、視界がぼやけるなどの視力低下が起こることがあります。
後述しますが、最悪眼底出血や網膜剥離など、失明に至るような病気に繋がっていく可能性があります。
2.6. 感染症の繰り返し
糖尿病患者は免疫力が低下しやすく、皮膚感染症や尿路感染症、真菌感染症などにかかりやすくなります。
前述の虫歯などもこの内容になります。
また、皮膚感染症や皮膚の傷が治りにくくなります。
3. 糖尿病の恐ろしさ
糖尿病の怖さは、症状そのものよりも、それが引き起こす合併症にあります。糖尿病が進行し、適切な治療を行わない場合、全身のさまざまな臓器に深刻なダメージを与えます。
3.1. 糖尿病性網膜症
高血糖により眼底の血管が損傷し、網膜に異常をきたす疾患です。最悪の場合、失明に至ることもあります。
管理人は糖尿病による、眼底出血を併発し裸眼視力が最大で1.5まであったのが一時0.01の失明寸前まで行ったことがあります。
3.2. 糖尿病性腎症
腎臓のフィルター機能が損傷し、尿にタンパク質が漏れ出します。進行すると腎不全となり、透析治療が必要になることがあります。
人工透析まで行ってしまうと、QOL(Quality of Life(生活の質)が著しく下がることになります。
3.3. 糖尿病性神経障害
神経に障害が及ぶことで、手足のしびれや痛み、感覚の鈍化が起こります。進行すると足の傷に気づかず感染が悪化し、最悪の場合は切断が必要になることもあります。
足先の感覚が鈍くなってきたら要注意と言えます。
3.4. 動脈硬化
糖尿病は動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中のリスクを大幅に高めます。これらは突然死の原因となることも多く、糖尿病の合併症として特に注意が必要です。
上記はいずれも、糖尿病で血糖値が上がることで血管を流れる血が血管を傷める状況になってしまうため起こる、いずれも深刻な合併症です。
特に1~3までを糖尿病の3大合併症と呼んでおり、失明に至っては現時点の日本の失明原因第一位となっています。
4. 糖尿病の早期発見と予防の重要性
糖尿病の初期症状は軽度で気づきにくいため、定期的な健康診断や血糖値測定が重要です。早期に発見し、適切な治療を受けることで、合併症のリスクを大幅に減らすことができます。
4.1. 健康的な生活習慣の維持
糖尿病を予防するためには、以下のような生活習慣が重要です。
- バランスの取れた食事(糖質や脂質を抑え、野菜や食物繊維を多く摂る)
- 定期的な運動(有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせる)
- 適切な体重の維持(BMI値を参考にする)
- ストレス管理(ストレスが血糖値を上昇させる要因になることがあります)
糖尿病になってしまうと、治すのは困難(実質ほぼ根治不可)なため、まずはそもそも糖尿病にならないという意識が大事です。
4.2. 定期的な血糖値モニタリング
血糖値やHbA1c(過去1~2か月の平均血糖値を示す指標)を定期的に測定し、基準値を超えないように管理することが重要です。
それぞれの基準としては血糖値は空腹時血糖が70~110mg/dLという数値(ただし100~109は正常高値という予備軍などの可能性があり)が標準値、HbA1cは4.6~5.7が標準とされます。
5. 糖尿病と向き合うために

糖尿病は適切な治療と生活習慣の改善により、症状を抑え合併症の発症を防ぐことが可能です。
しかし、自己管理が不十分だと命に関わる合併症を引き起こす可能性があります。
定期的に健康診断を欠かさず受け、糖尿病の兆候が見られた場合にはすぐに医療機関で診断を受けましょう。
また、予防の甲斐なく糖尿病になってしまった場合は、血糖コントロールが重要になります。
糖尿病の治療は、食事療法・運動療法・薬餌療法の3つの柱で成り立っています。
日頃からの食事でのカロリーコントロール、定期的な運動、そして薬を使ってコントロールすることになりますが、これがかなり難しく、多くの人にとってはかなり厳しいものとなります。
現在の医学では、一度糖尿病になってしまうと、根治が難しいので、まずは予防を重点的に行うべきだと思います。
また、糖尿病患者自身だけでなく、家族や周囲の理解と支援も重要です。共に取り組むことで、より良い健康状態を維持することができます。
糖尿病の恐ろしさを正しく認識し、日々の生活に気を配ることで、健康的な生活を送っていくことができます。

